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未来都市への移行、釜山が先に動く

釜山市は広域市で初めて「老朽計画都市整備基本計画(案)」を策定しました。これに関連して7月9日から30日までの間、華名・金谷地区と海雲台1・2地区を対象に住民公聴が行われます。また、先導地区公募も始まり、都市空間構造の根本的な再編と中長期再建築ロードマップの実現に向けた取り組みが進められています。これらの計画は、釜山の都市発展にとって重要な転換点となるでしょう。

老朽計画都市の整備は、4月に施行された「老朽計画都市整備及び支援に関する特別法」に基づいており、個別再建築の限界を超える包括的な整備案です。
釜山市は今回の計画を通じて都市機能が低下し老朽住宅が集中する問題を解決し、住環境を改善し都市の活力を高めることを目指しています。
華名・金谷地区、2.71㎢に統合再建築14カ所を含む合計21カ所指定

華名・金谷地区は1995年から2002年までに開発された宅地地域です。今回の基本計画のビジョンは『森と川を抱くヒューマン(Human)都市』に設定されました。この計画の主な目標は、地域特化の拠点発展、15分都市の実現、グリーン・ブルーネットワークの形成、緑の交通都市の構築です。
基準容積率は平均350%に引き上げられ、2種一般住宅地域は340%、3種一般住宅地域は370%に設定されました。これに基づいて統合再建築が可能な14の地域を含む合計21の特別整備予定区域が指定されました。これにより地域の発展がさらに期待されます。
華名・金谷地区特別整備予定区域(案) – 21カ所

住宅団地には整備型が14カ所、移転対策支援型が4カ所、そして施設整備型が3カ所あります。それぞれのタイプに特性が異なるため、選択には慎重を期す必要があります。
番号 | 世帯数(戸) | 団地数(箇) | 備考 |
1 | 2,016 | 2 | 白山三協連立、金谷住宅公団3次 |
2 | 1,152 | 2 | 金谷華麗、協進太陽 |
3 | 480 | 2 | ユリム2次、ユリム1次 |
4 | 1,366 | 1 | 金谷住宅公団8,9次 |
5 | 1,217 | 2 | 金谷住宅公団5,6次 |
6 | 2,014 | 3 | 白山川辺タウン、慶南アナーズビル、華名グリーン |
7 | 2,729 | 3 | 華名リバービル2次、華名トランシェ、華名ハンイルU&I |
8 | 2,460 | 4 | 華名グリーン1次・2次、華名コオロン、グリーン森の中 |
9 | 2,939 | 2 | 華名東部大宇アパート、大宇イアン |
10 | 1,047 | 2 | 三韓ヒルパーク、現代1次 |
11 | 1,099 | 3 | 華名ユリム、大宇プルジオ、華名グリーンヒル |
12 | 2,624 | 2 | コオロンハヌルチ1次、2次 |
13 | 2,638 | 2 | 現代2次、大林双龍川辺タウン |
14 | 1,780 | 1 | 修正川辺タウン |
合計 | 25,561 | 31 |
移転対策支援型 (4カ所)
番号 | 世帯数(戸) | 団地数(箇) | 備考 |
A | 1,099 | 1 | 金谷住宅公団1団地 |
B | 1,460 | 1 | 金谷住宅公団2団地 |
C | 802 | 1 | 金谷住宅公団7団地 |
D | 1,937 | 1 | 金谷住宅公団4団地 |
合計 | 5,298 | 4 |
施設整備型 (3カ所)
番号 | 面積(㎡) | 計画 | 備考 |
15 | 1,020 | 駐車場3カ所 | 公共開発推進 |
16 | 14,771 | 広場1カ所 | (都市計画施設事業など) |
17 | 18,950 | 公共庁舎1カ所 |
海雲台1・2地区、「グリーンシティ」ビジョンのもと中層再建築を推進

海雲台1・2地区は1997年に完成した長山新都市と座東地域を含む場所です。「海雲台グリーンシティ、住民と共に新しい未来都市を開く」というビジョンの下、持続可能な融合都市、釜山型15分都市、復元力のある都市、スマートモビリティ都市を目指しています。
この地域は2種一般住宅地域として設定されており、アパートは基準容積率が360%、連立住宅は210%に規定されています。また、統合再建築対象の13カ所を含む合計17カ所が特別整備予定区域に指定されており、未来の発展可能性が高まっています。
海雲台1・2地区特別整備予定区域(案) – 17カ所

住宅団地の整備型は13カ所あり、移転対策支援型は1カ所です。また、施設整備型は3カ所で構成されています。
区域番号 | 世帯数(戸) | 団地数(箇) | 備考 |
1 | 1,346 | 3 | 慶南アナーズビル、大林3次、ロッテ2次 |
2 | 4,694 | 3 | 斗山1次、LG、大林1次 |
3 | 3,713 | 5 | 三星、LIG建英、東部、ロッテ4次、東信 |
4 | 1,727 | 2 | LHセントラルパーク、セジョンパーク |
5 | 1,922 | 2 | 大同タウン、大林2次 |
6 | 1,762 | 2 | ロッテ3次、建英2次 |
7 | 260 | 3 | 東元デュークビレッジ(1~3次) |
8 | 2,254 | 4 | 新星、大昌、コオロン、韓一 |
9 | 1,348 | 2 | 大元、華目タウン |
10 | 1,978 | 3 | ハルラ、壁山1次、斗山2次 |
11 | 2,072 | 2 | 大宇2次、壁山2次 |
12 | 1,809 | 2 | 大宇1次、アイパーク現代 |
13 | 3,947 | 4 | 永南、慶南線景、SKVIEW、三環 |
計 | 28,832 | 37 | - |
施設整備型 (3カ所)
区域番号 | 面積(㎡) | 都市計画施設決定状況 | 土地利用状況 | 用途地域状況 | 所有者 |
14 | 3,383 | 駐車場 | 駐車場(87台) | 中心商業地域 | 共有地(釜山市) |
15 | 3,693 | 駐車場 | 駐車場(104台) | 中心商業地域 | 共有地(釜山市) |
16 | 5,501 | 青少年修練施設 | テニス場 | 第2種一般住宅地域 | 共有地(釜山市) |
移転対策支援型 (1カ所)
区域番号 | 世帯数(戸) | 団地数(箇) | 備考 |
17 | 420 | 1 | 海雲台住宅公団 |
先導地区公募並行…総5700世帯選定予定

今回の公聴に伴い、先導地区公募手続きが始まります。華名と金谷地域で2,500世帯、海雲台地域で3,200世帯など、合計5,700世帯規模の住宅が含まれます。受付は10月13日から5日間実施され、12月に最終選定結果が発表されます。
選定基準は住民の参加度、整備の緊急性、事業推進の波及効果などです。先導地区に選定された団地は、整備計画の策定が優先され、事業が迅速に進行されます。
今後の計画: ダデ・マンドク・モラ・ゲグム・ダンガム2段階に拡大推進

釜山市は7月にダデ、マンドク、モラ、ゲグム・ダンガムなど2段階の老朽計画都市整備基本計画を策定する予定です。これらの地域は100万㎡以上の面積を持つ老朽宅地開発区域で、特性に応じた整備計画が 마련される予定です。
また、専門家諮問団を運営し、「訪問型未来都市支援センター」を通じて市民の意見を積極的に吸収する予定です。これにより透明で公正な整備事業を推進する方針です。

公共寄与比率、法定最低値に調整…住民負担緩和

釜山市は住民の経済的負担を軽減するため、5月に「釜山市老朽計画都市整備及び支援に関する条例」を制定しました。この条例により公共寄与比率が二つの区間に分けて設定されました。第一区間である基準容積率以下では10%、第二区間である超過部分では41%に設定されました。
このような措置は法的許容範囲内で最小限のレベルに決定されており、事業の成功可能性を高め、住民の受容性を向上させることが期待されます。
以前に老朽計画都市整備及び支援に関する特別法について投稿した際、公共寄与比率がかなり高く設定されることが予測されましたが、釜山市の条例で10%に設定された点は市の支援がかなり大きくなることを示しています。これは住民にとってPositiveな影響をもたらすものと考えられます。
容積率の引き上げから見る老朽計画都市中層再建築の潜在力

釜山市が発表した老朽計画都市整備基本計画(案)の最も重要な要素は容積率を高めることです。これを通じて事業の収益性を確保することを目指しています。
例えば、海雲台グリーンシティ内に位置する優れたロケーションの華目アパートを見てみましょう。このアパートは現在896世帯を保有しており、現在の容積率は260%です。しかし、特別整備計画を通じて容積率が360%に引き上げられると仮定した場合、容積率が100%ポイント増加することは、既存世帯数に対して約38.5%の建築容量が増加することを意味します。それに基づいて計算すると、総345世帯の追加建設が可能という結果が出ています。
釜山市の条例によると公共寄与部分で約35世帯を除外した後、最終的に約310世帯を一般に分譲できるという予測が示されています。このような条例は公共寄与比率を最小化することによって、310世帯の一般分譲が成功裏に行われる場合、既存896世帯の組合員の負担金を減らすのに大きな助けとなるでしょう。したがって中層再建築事業の成功にとってこの分譲の成否が重要な鍵となります。
結論: 中層再建築時代、釜山型都市整備の先例を作る

今回の基本計画(案)は単なる老朽アパート再建築を超え、都市の構造や機能、そして生活の質を総合的に向上させるための未来志向のビジョンを含んでいます。釜山はこの計画を通じて計画都市の機能回復だけでなく、都市活力の再生と住環境の改善という三つの目標を同時に達成する可能性が高いです。
特に中層再建築を可能にする基盤を整えた点で、従来の超高層中心事業方式から脱却した新しい再整備モデルとして注目されています。こうした変化は市民の積極的な参加と協力が支えられる時、より効果的であると期待されています。今回の計画は釜山の未来を明るくする重要な指標となるでしょう。
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よくある質問(FAQ)
Q. 釜山市が発表した老朽計画都市整備基本計画の主要目標は何ですか?
老朽住宅の整備と住環境の改善、都市活力の促進を目指します。
釜山市は老朽計画都市整備を通じて都市機能の低下と老朽住宅の密集問題を解決することを目指します。住環境を改善し、都市全体の活力を高めて釜山の持続可能な発展を促進します。これを実現するために、統合再建築や容積率の引き上げ、グリーン交通都市の形成など多様な事業を推進します。
Q. 華名・金谷地区の老朽計画都市整備のビジョンと主要内容は何ですか?
'森と川を抱くヒューマン都市'で15分都市とグリーンネットワークを目指します。
華名・金谷地区は1995~2002年に開発された地域であり、今回の計画で「森と川を抱くヒューマン都市」のビジョンが設定されました。主要な目標は地域特化の拠点発展、15分都市の実現、グリーン・ブルーネットワークの形成、緑の交通都市の構築です。平均容積率350%の引き上げと21カ所の特別整備予定区域の指定により、住環境と都市機能の改善を促進します。
Q. 海雲台1・2地区の老朽計画都市整備計画と容積率基準はどのようになりますか?
グリーンシティビジョンのもと、2種一般住宅地域で容積率360%が適用されています。
海雲台1・2地区は1997年に完成した長山新市街と座東地域であり、「海雲台グリーンシティ」ビジョンのもと、持続可能な融合都市と釜山型15分都市を目指します。アパートは基準容積率360%、連立住宅は210%が規定されており、合計17カ所が特別整備予定区域に指定され、中層再建築と都市再生が推進されます。
Q. 先導地区公募はどのような方式で進行され、主要選定基準は何ですか?
華名・金谷・海雲台地区で合計5,700世帯規模で住民公募が行われます。
先導地区公募は10月13日から5日間の申し込みを受け付け、12月に結果を発表します。華名と金谷地域で2,500世帯、海雲台で3,200世帯規模となっており、住民参加、整備の緊急性、事業の波及効果が評価基準です。選定された団地は整備計画の策定が優先され、事業が迅速に進行する予定です。
Q. 釜山市の公共寄与比率の調整はどのような意義がありますか?
法定最少水準で公共寄与を低下させ、住民負担を軽減します。
釜山市は条例を制定し、公共寄与比率を基準容積率以下で10%、超過分は41%に設定しました。これは法的許容範囲内の最小限のレベルであり、事業の経済性を高め、住民の受容性を改善する効果があります。結果として、住民の負担が減少し、老朽計画都市整備事業の推進が容易になることが期待されます。